ACC巡航

自動車の事故にあったことはない、という人もいれば、たった一度の事故で命を落とす場合もあります。

自動車に乗っていれば、避けては通れないのが交通事故。交通事故は悲しみしか生みません。万が一の交通事故で命を落とさない為にも、しっかりとした安全装置という準備が欲しいですね。

今回は安全装置とドライバー向けユーティリティの統合機能のひとつ「アダプティブ・クルーズ・コントロール」についてお話します。

クルーズコントロール

クルーズコントロールという機能は古くから装備されていて、自動車を一定の速度で走らせてくれる装置の事をいいます。

アクセル操作をせずに一定速度で走行できる為、特に高速道路を一定速度で巡航する場合に、疲れを緩和する効果があります。

車速を一定に保つのは起伏の激しい日本では難しく、アクセルペダルを常に調整する必要があります。この「速度の管理」と「アクセルペダルの操作」をコンピュータが自動で行う為、ドライバーは前方の注意とブレーキ操作の準備をしていれば良いのが嬉しいですね。

しかし、高速道路での速度維持を任せることにより運転の緊張感がなくなり、居眠り運転を誘発するなどの問題が生じました。

アダプティブ・クルーズコントロール

そこで登場するのが「アダプティブクルーズコントロール」機能です。

昨今、自動ブレーキの搭載される自動車が増えました。レーダーやカメラを使用して前走車を検知し、衝突しそうになると被害軽減ブレーキをかけてくれます。このデバイスをクルーズコントロールにも組み込み、前のクルマとの車間が短くなってきた時には速度を落とし、居なくなれば速度を元の設定速度にまで戻します。

その時の操作は、車間距離の縮む早さによりブレーキが介入する場合もありますが、基本的にはアクセル操作で速度の管理をしてくれます。

ただし、速度維持や前車との車間距離の調整をしてくれるからと言って、前方の確認を怠ってはいけません。そこはあくまで、ドライバーの仕事です。

また、アダプティブ・クルーズコントロール機能は標準化されていません。ですので操作方法は各社に違いがあります。ここでは一般的なアダプティブ・クルーズコントロール機能の動きを解説します。

設定

ACCの設定

ハンドル近くのボタンを押し、維持したい速度を設定します。アダプティブ・クルーズコントロール機能が設定された自動車は、アクセルとブレーキを使用し設定された速度を維持します。

巡航

ACC巡航

設定された速度で巡航します。上り坂や下り坂ではアクセルやブレーキ、さらにはシフトチェンジによるエンジンブレーキを駆使し速度を維持します。

急な上り坂でエンジンパワーが足りなければ速度は下がりますし、急な下り坂では速度がオーバーする事があります。どの程度の幅で速度の維持を許容するかは、車載のシステムによりマチマチです。

前車への追従

ACC追従

設定速度よりも遅いクルマが前に現れた時、アダプティブ・クルーズコントロール機能により速度は落とされ、前のクルマと同じ車速に調整されます。

設定速度を前の車よりも早い速度へ変更したとしても、前にクルマがいると判断している場合には速度は上昇しません。前のクルマが居なくなった時、設定した速度まで回復します。

ACCブレーキ

前の車がブレーキを踏んで減速すれば、自車もブレーキを作動させて速度を落とします。

渋滞が発生し、前のクルマが停止した場合は自車も停止します。

ACC再スタート

停止状態からのスタートは、ボタンを利用するもの、自動でスタートするものとシステムより違いがあります。

ドライバーの操作

追い越しが必要になりアクセルを踏んだ場合や、急に前に割り込みが入ってドライバーがブレーキを踏んだ時には、アダプティブ・クルーズコントロール機能が解除される場合があります。

また、渋滞時にクルマが停車した場合に解除される場合もあります。とても便利な機能ですが、各社操作方法が違いますので注意が必要です。

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各社アダプティブ・クルーズコントロールの名前の違い

アダプティブ・クルーズコントロールは、各社で名称が違います。

2019年8月現在の、主要メーカーでの呼び名を記載します。

メーカー名 名称
トヨタ レーダークルーズコントロール
日産 インテリジェント・クルーズコントロール
ホンダ アダプティブ・クルーズコントロール
マツダ マツダレーダークルーズコントロール(MRCC)
スバル 全車速追従式クルーズコントロール
三菱 レーダークルーズコントロール
スズキ アダプティブ・クルーズコントロール
ダイハツ アダプティブ・クルーズコントロール
メルセデス アクティブディスタンスアシスト・ディストロニックに組み込み
BMW アクティブ・クルーズコントロール
アウディ アダプティブ・クルーズコントロール
フォルクスワーゲン アダプティブ・クルーズコントロール
ボルボ 全車速追従式アダプティブ・クルーズコントロール
ルノー 設定なし(クルーズコントロールはあり)
プジョー アクティブ・クルーズコントロール
シトロエン アクティブ・クルーズコントロール
フィアット アダプティブ・クルーズコントロール
MINI アクティブ・クルーズコントロール

確認は各社ホームページで実施

ルノーは日本語WEB上ではアダプティブ・クルーズコントロール機能は搭載車がありません。

メルセデスはアクティブディスタンスアシスト・ディストロニック機能に統合されています。

全車速追従式アダプティブ・クルーズコントロール

高級車を中心にアダプティブ・クルーズコントロールが搭載されますが、対応できる速度の範囲はメーカーによって違います。

また、同じメーカーでも登場時期によって違いがあります。必ずカタログで確認するか、セールスさんに確認をとりましょう。「全車速追従式」の記載があれば、基本的には渋滞のようなトロトロ運転も対応しています。

クルーズコントロールでの事故はあるか

クルーズコントロールを搭載している車は、前車との間隔調整はしませんので注意が必要です。

また、上り坂や下り坂でも車速を維持しますので、急に身体に負担がかかる場合があります(Gがかかりますね)。アダプティブ・クルーズコントロールも体に加わる負担は同じです。焦らないようにシステムを理解しておきましょう。

アダプティブ・クルーズコントロールは過信をすれば事故につながります。目の前に急に割り込みをされたり、前のクルマが車と認識できない装飾がされていたり、です。その場合、追突事故を起こす場合があります。システムにも限界がありますので、緊急時の解除方法はしっかりと覚えておきましょう。